蓄電池の普及が進んで、全住居に設置済みマンションが発売されたり、レンタルや価格を下げた蓄電池も販売されます。しかし、災害時の備えとしては常備したいところですが、まだまだ高額なので節電など得することがあるの?と質問されることも。少々解説します。

安くなったけど、家庭・事務所用の蓄電池は、本当に得するの?

日本初、マンション全住戸設置の蓄電池・HEMS 連携システムを開発 「パークタワー新川崎 (総戸数670 戸)」にて採用決定|三井不動産株式会社のプレスリリース http://bit.ly/1dFpTic

マンション

レンタル料金が1ヶ月4900円の

蓄電池システム製品説明 | ONEエネルギー株式会社|蓄電池レンタルサービス http://bit.ly/1iZkVNe

家庭用蓄電池、半額以下の90万円に パナソニック :日本経済新聞 http://s.nikkei.com/1c0rCYL

蓄電池は電気を溜めて、必要なときに電気を使用することができるのが蓄電池の機能。

地震などで電気が止まったときの災害用蓄電池として一家に1台、事務所に1台は欲しいですね。では通常時に蓄電池を使うと、電気料金削減になるのでしょうか?

電力料金削減方法の基本は、この2つ!

<その1> 電気を使わない、電気の使用量を減らす
<その2> 電力を安く買って溜める

あたり前ですね!
蓄電池があっても電気使用量は減らないので<その1>には、有効ではありません。
蓄電池は電気を安いときに買って、高い時に使う。蓄電池の役目は<その2>です。

電力を安く買って溜める方法は、電力会社のオトクな料金メニューを利用するか、新電力から購入する方法があります。しかし一般家庭や商店、事務所など50kw以下の契約では新電力から購入できません。2016年の電力小売自由化からになります。

電力会社のオトクな料金メニューを利用して、電力料金削減!?

これは東京電力のメニューです。
深夜電力が安く昼が高いメニューと、土日が安く、平日が高いメニューです。
そう蓄電池は安い深夜電力を貯めて、その電気を昼に使うとオトクになる。

本当でしょうか? ザックリと計算してみましょう。

東電 料金メニュー

お選びいただける電気料金メニュー|東京電力

一般家庭の場合

通常料金(従量電灯B、C)が、約29円/kwh(第3段階料金)に対して深夜料金が約11〜12円kwh。その差額が、約18円/kwhになります。

安い深夜電力を蓄電して、高い昼間に使うと安くなる・・・という理論です。
しかし、蓄電量が少ないと、あまり得しないですね。そう、蓄電容量が重要です。

蓄電容量は、上記レンタルもパナソニックも約5kwhなので、
1日 :18円/kwh x 5kwh = 90円
1ヶ月:90円 x 30日 = 2700円
1年 :2700円 x 12ヶ月 = 3万2400円
となります。

レンタル料金が4900円/月。90万円の購入費用を回収するには30年近くかかります。決してオトクではありませんね。

商店や事務所の場合

電気の使用量の多い場合にピークシフトプランなどがありますが、この蓄電容量では充分ではありません。もっと大きな蓄電池が必要になります。当然、価格も高くなるので同じことです。

蓄電池は、安くなったといっても1kwhあたり25万円以上になります。安い深夜電力を溜めて使って電力料金を削減するのであれば、1kwhあたり5万円以下にならないと得にはなりません。

それと深夜電力料金が安いのは、すぐに停止できない原子力発電によって深夜に発電された電力を、余って捨てるより安くして販売する料金体系です。でも原発は止まったままですと、この料金体系はなくなることも考えられます。

個人的には太陽光、風力、バイオなどの再生可能エネルギーが増えて原発がなくなり、この料金体系もなくなれば良いと思います。

しかし、停電の非常時にあると照明やパソコン、レジなど必要最低限の電力は賄えますので1台あると安心ですね。(動作させる機器も必要になります)

蓄電池は災害などの非常用として常備されることをお勧めします。

蓄電池の利用方法として、太陽光などの無料の再生可能エネルギーを溜めて使う方法があります。しかし現在のところ売電価格が高く、また蓄電池を接続すると買取価格が下げられます。それらや、太陽光&蓄電池のオトクな使用方法については、別ブログで解説することにします。

著作:辻川英章